八月の濡れた砂 8/25・27上映
『八月の濡れた砂』は、
1971年8月25日に公開された藤田敏八監督の日活映画。同時上映は、
蔵原惟二監督の『不良少女魔子』。
この2作が旧体制の日活最後の作品となった。
前年より大映と共同で設立したダイニチ映配を離脱し、
製作休止後の再開を11月公開作よりが、日活はロマンポルノに移行する。
今回、初公開40周年を記念して公開日8月25日の同日上映。
この日はの上映は、
ダイニチ上映館であった静岡大映(ピカデリー1)での上映。
夏の湘南を舞台に、やり場のないエネルギーを持て余しセックスと
暴力に明け暮れる無軌道な若者たちの姿を描く青春映画。
監督は70年代青春映画の旗手として若者たちの人気を得た藤田敏八。
8/27オールナイトでは同監督の「妹」(1974)、「帰らざる日々」(1978)
とあわせて上映します。
夏の朝の海辺。高校生の清は不良学生たちに暴行された少女を目撃する。
清は彼女にやさしくするが、
彼女は清が家に服を取りに戻っている間にどこかへ消えてしまう。
数日後、その時の少女・早苗が清のもとを訪ねてきた。
やがて清と早苗、それに清の親友で高校を退学した健一郎の
3人はつるんで遊ぶようになるのだが……。
石川セリの歌う主題歌も有名。
石原裕次郎の初主演作「狂った果実」(1956)から始まった日活青春映画
の系譜はここに幕を閉じたかに思えたのでした。
『八月の濡れた砂』
1971年 監督:藤田敏八 脚本:峰尾基三・大和屋竺 撮影:萩原憲治
出演:広瀬昌助 村野武範 藤田みどり テレサ野田 地井武男 原田芳雄
カラー|35mm|91分 製作・配給:日活